- MOPナビ交換の場合純正部品はほとんど使用不可
- MOPナビをアルパイン ヴェルファイア専用10型カーナビ ビッグXへ交換
- アルパイン 4chデジタルパワーアンプ MRV-F300 取付
- フリップダウンモニター交換
- ETC交換
- 最後に
平成最後の大仕事!20ヴェルファイアのメーカーオプションナビをアルパインのBIG Xへ交換する作業をご依頼頂きました。一見ただのナビ交換じゃん?って思いますが、この作業が結構大変で、ネットにも情報がほとんど出ていないのです・・・
じゃぁ何が大変かと。今回の交換前の純正ナビはディーラーオプションではなく、メーカーオプション。ディーラーオプションはその名の通り各ディーラーへ納車され、ディーラーで取付を行うのでオーディオレスと同じ構造。メーカーオプションは新車製造時の製造ラインにて取付されているナビなんです。メインのハーネスから構造が違います。さらに純正プレミアムサウンドと言って、純正で18個のスピーカーが装着されています。天井だけでも6個ぐらいスピーカーがあった様な・・・話しは戻りますが今回のメーカーオプションナビは社外の各メーカーからの配線取付キット等の販売はなく電源の線やスピーカー線、信号線などを自力で解析する必要があります。20系前期のアルファード、ヴェルファイアでもMOPナビ11スピーカーパノラミックサウンドと言う物がありますが、こちらはハーネス変換キット等もあるので容易にナビ交換が可能です。後期になるとプレミアムサウンド、パノラミックサウンド共に取付キットの販売はない様でアルパインやビートソニックなどメーカーの適合を調べるとナビ本体ならず、取り付けキットやスピーカーなども全て非適合となっているので取付を諦めている方も多いのでは??
純正ナビの品番は56107。G-BOOK mx対応HDDナビ (18スピーカー+後席9型モニター)トヨタプレミアムサウンドで3.5Lのアルファード、ヴェルファイアに多く装着されています。純正のフリップダウンモニターやバックモニター、ETCなども全て使えないため、今回は純正品をほとんどアルパイン製へ交換です。
MOPナビ交換の場合純正部品はほとんど使用不可
なぜ純正部品は使用できないのかと言うと主な原因はコレです。
ナビ裏に来ている純正のハーネス。コレがメインの59ピンカプラー。フリップダウンモニターの配線やバックモニターの配線がこの中に組み込まれています。オーディオレス車などであればこのハーネスの変換キットがあるので基本カプラーオンで何も悩む事はないのですが、この謎の59ピンは変換キットがありません。純正アンプを使用しているのでスピーカー線もナビ裏にはなく、バックモニターに関しては中間の配線も利用できないため、自力で後ろから前まで配線を引き直します。
コチラは純正プレミアムサウンド18スピーカーを鳴らすためのアンプ。これも使用出来ないため、社外のアンプへ交換します。アンプを取り付けずにナビ本体内蔵アンプでスピーカーを鳴らす事は可能ですが4個のスピーカーしか使用できないため社外アンプを使用します。ちなみにこの純正プレミアムサウンドやメーカーオプションナビは当時の新車時にセットで80万ぐらいする様なかなり高級なオプションだった様です。このプレミアムサウンドも良い音は鳴りますが、アルファード、ヴェルファイア特有のリアの音量が小さいなどの問題があるそうで、音質や音響にこだわりがある方などにはちょっと物足りないかもしれません。
MOPナビをアルパイン ヴェルファイア専用10型カーナビ ビッグXへ交換
今回はアルパインのヴェルファイア専用10型カーナビ ビッグXへ交換しました。純正は8インチなので、この2インチの差はやはり大きいですよね!ちなみにゴールデンアイ専用なので回りのメッキ部分がゴールドです。なんと受注生産!元の物より高級感満載です。
今回交換した部品は
- ナビ本体
- フリップダウンモニター
ALPINE(アルパイン) プラズマクラスター技術搭載 12.8型LED WXGAリアビジョン HDMI入力付き PXH12X-R-B
アルパイン リアビジョン 12.8型LED RXH12X-L-B(取付キット KTX-Y5005VG + ブルーライトカットフィルム セット)
- ETC
アルパイン(ALPINE) ETC2.0車載器 HCE-B110
- フロントスピーカー
- フロントツィーター
ALPINEアルパインX-710Sアルファード20系/ヴェルファイア20系専用スピーカー+KTX-Y05AV+KTX-Y710XB3点SET
- リアスピーカー
- リアツィーター
ALPINE(アルパイン) X(エックス) 17cmセパレート2ウェイスピーカー X-170S
アルパイン(ALPINE) トヨタ・スバル・ダイハツ・ニッサン・スズキ・マツダ車用 インナーバッフルボード(ハイブリッドタイプ) KTX-Y171HB(左右セット)
- 3列目スピーカー
アルパイン(ALPINE) 2ウェイスピーカー コアキシャル 10cm STE-G100C
- 社外アンプ×2個
ALPINE アルパイン MRV-F300 4chデジタルパワーアンプ
- サブウーファー追加
カロッツェリア(パイオニア) 16cm×2パワードサブウーファー TS-WX70DA
天井にもスピーカーがありますが今回は使用せずフロント、リア、3列目とそれぞれのツィーター計10個のスピーカー交換です。せっかくなのでデッドニングをし、音響を良くする事にしました。
作業途中の写真ですが、もうバラバラですw
フロントドアスピーカー交換
高級なプレミアムサウンドと言ってもやはり純正は純正。アルパイン製と比べると質感も重さもかなり変わります。
専用のアルミバッフルを使用して装着します。純正スピーカーはリベットで装着されているため、ドリルを使ってリベットを取る作業が必要になります。
フロントツィーター交換
こちらも純正では軽いスピーカーが装着されていました。純正の配線カプラーは使用できないので加工が必要です。ちなみにオーディオレスの場合はカプラーオンで装着可能です。
カバーで隠れるので残念ですが見るからに高級なツィーターです。ツィーターって小さいスピーカーと思われがちですが、この質が良くなるだけで格段に高音の出が変わって音響がかなりハッキリします。
リア スライドドア スピーカー交換
元々純正のバッフル的な物が付いていますが、その上にアルミバッフルボードを取り付けます。リアスライドドア全体的にですが、特にこのスピーカーの回りが結構振動でビビるので、デッドニングの制振材を張り付けて固定すると効果があります。
リアスライドドアのツィーターは写真を撮り忘れましたが、ガラスの端に装着されています。アルパインの枠の着いた状態では装着できないので、スピーカーのみを取り出し取付ました。
3列目スピーカー交換
3列目のスピーカーは10㎝のスピーカーが装着されています。純正の土台を取り外しスピーカーの交換をします。3列目はツィーターを取り付ける場所がないので、コアキシャルスピーカーを使用しました。
アルパイン 4chデジタルパワーアンプ MRV-F300 取付
純正のアンプが使用できないため、今回はナビ本体と合わせアルパインの4CHデジタルパワーアンプMRV-F300を使用。MOPナビの場合、ナビ裏にはスピーカー線が来ていないためここから配線していき、計10個のスピーカーを鳴らします。
純正のアンプがあった助手席シート下へ配置しました。固定するために台座を作り、シート下へ綺麗に収まる様にしました。このアンプを使用するだけで音質はかなりというか格段に良くなります。アルパイン製のナビは本体で音を調整する機能も充実しているので知識は必要ですが細かい音質調整もする事が出来ます。
フリップダウンモニター交換
純正フリップダウンモニターが装着されている場合、アルパイン製の物を取り付けるより元の穴の方が大きいため加工というか穴を隠さなければいけません。
アルパインのフリップダウンモニターにも大きさの違うモノが3種類程ありますが、穴をできるだけ隠すため一番大きな12.8型リアビジョンを使用しました。一番大きな12.8型を使用しても台座だけでは数ミリ隠しきれません。
ETC交換
ETCも純正は使用できないためアルパインの物に交換しました。ETCは厳密に言えば純正を使用する事も出来たかもしれませんが、元々純正ナビ連動の物が装着されていたので配線を途中でカットする等の加工が必要でした。正常に動作しないと困るので念のためアルパイン製へ交換。最新なのでETC2.0にも対応しています。取付キットを使用し純正の場所へ納めました。
最後に
通常であれば取り付け不可とされているメーカーオプションナビの交換ですが、配線や信号線などを解析すれば物理的に取り付けは可能です。鳴らすスピーカーの数に応じて社外アンプの取り付けが必須ですが、音質はかなり良くなります。今回18スピーカーから10スピーカーへしましたが、音質はかなり激変しました。デッドニングの効果もあると思いますが音圧が違います。
純正のステアリングリモコンやバックモニターのガイド線等の便利機能も使用する事が可能です。
純正で装着されているものがほどんど使用不可なので正直部品の金額は掛かりますが、ビッグXの大画面の迫力、スピーカー交換やアンプ取付による音響の向上はかなり効果がありますよ♪